以前、互いの創作感想書き友達から、新作オリジナル小説を渡された。
「読んで判り難いとか、気が付いた所があったら教えて」
↑の言葉と供に。
さらっと一読して雰囲気を掴み、次に考えながら熟読。
こことここのシーンの台詞、主役の気持ちが判り難いなぁ。
で、次に会った時に、
「こことここが主役の気持ちが判り難い気がするから、〜をもう少し説明加えたらどうかな?」
途端に相手の表情が強張った。
「何で判らないんですか?」
「いや、この人がどんな気持ちで喋ってるのか、掴み難いかな?と」
「そんな事、後で説明するから良いんです!感想はそれだけですか?」
後でじゃ、読み手には伝わり難いだろ?主役に感情移入できないと先を読んでくれるかどうか??
と思ったが、雰囲気がマズイので一先ず黙っておく。
そして後日、物凄い台詞を言われた。
「白石さん、人物の気持ちが云々言ってますけど、貴方、本当に人間を判ってるんですか?
(長いので中略)貴方、あんな話書いてるけど、自分で書いてて面白いと思ってるの?今まで感想送ってたけど、本当は凄くつまらなかったんですよ。
努力してないからあんな話しか書けないんでしょ。プロでもないくせに指摘意見なんかして」
相手の本音を垣間見た瞬間だった。
相手は、口では意見求むと言ってはいたが、自分の作品のファン……つーか、崇拝者が欲しかったんだな。客観的真実なんか要らない・欲しいのは自分の希望。
「凄く面白いの書いてるね〜良い作品だね」
という言葉が欲しかっただけなのだ。
だったら「良かったら感想下さい」と言ってくれればつっこみ入れなかったのに。「指摘して下さい」と言ったのはあんただろが……。
褒め言葉が心地良いのは、誰しも同じだ。
批判の類は耳に痛いし胸に刺さる。批判を受ける身だって事で、猛烈な自己嫌悪に陥る。
それにしても指摘された鬱憤を、私とウチの読み物を猛攻撃する事で晴らさなくても良いだろうに。
人間判ってるんですかって……年下で新社会人なりたての君よか、4年は社会に揉まれましたぞ。学生時代とは比べ物にならないレベルの口惜しさ・無力さも身に染みて経験したさ。
私の生活を24時間見てるわけでない君に、努力してない なんぞと言われる筋合はねぇ。
……批評は痛いけど、結局は為になるから受け入れる様に努力したいもんです。